高齢化する50代の引きこもりと80代の親に象徴される“8050問題”に対して、行政もいよいよ対応を始めた

行政がいよいよ対策に乗り出した
「引きこもり」長期化と親の高齢化

 いわゆる“8050問題”とも言われる、引きこもる本人の長期化と親の高齢化に対応しようと、行政も取り組みに乗り出した。

 3月28日、参議院決算委員会で、公明党の山本博司議員の質問に対し、内閣府の加藤勝信特命担当大臣は、「40歳以上の引きこもり状態の方々の実態把握は重要。次回調査に向け、引きこもり状態について知見のある有識者とも連携して、40代以上も調査の対象に加える」方針を明らかにした。

 国による「大人の引きこもり」全容調査に向けて、大きく前進したと言える。

 なぜなら、内閣府は昨年9月に、15歳から39歳の引きこもり者が約54万人に上るという第2回調査の推計結果を公表したものの、増加している40歳以上の実態調査は省略されたため、「大人の引きこもり」状態の課題については、これまで置き去りにされていた。

 しかし、引きこもり家族会全国組織である「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が、40歳以上の引きこもり当事者についての家族らからの聞き取り調査を実施し、長期化高齢化の課題に関する中間報告を今年1月に公表。いわゆる「8050問題」と言われる、80歳代の親が50歳代の子供の面倒をみる事例が増えている実態を報告した。

「私も議員となってからこの10年間、引きこもり支援について取り組んで参りました。長期化すればするほど孤立は深刻になり、社会復帰が困難となります。安倍政権では、一度失敗してもチャレンジできる社会を目指しておりまして、大人の引きこもり支援は大変大事でございます」

 山本参議院議員がこう質問すると、内閣府の加藤大臣は次のように答弁した。

「40歳以上の引きこもりの状態にある方々の実態把握は重要だという風に認識をしておりまして、次回調査に向けて、関係省庁や引きこもり状態について知見のある有識者などと十分に連携をさせていただいて、40歳以上の方々も対象に加えるべく検討して参りたいと思います」