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近年、読み・書き・計算などに困難を抱える「学習障害」への認知が社会的に広まりつつある。ハリウッドスターであるトム・クルーズやオーランド・ブルームが学習障害であることを公表し、メディアで大きく取り上げられたことも記憶に新しい。しかし、学習障害とは決して著名人だけに見られるものではなく、全国の小中学生でも学習障害の可能性がある児童はしばしば見られる。学習障害の子どもたちをどのようにサポートをしていくべきなのか。専門家に話を聞いた。(取材・文/岡本実希、編集協力/プレスラボ)

「学習障害」という言葉を聞いたことがある方はどのくらいいるだろうか。文科省の定義によると、学習障害とは「基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態」を指すものであり、全国の小中学生のうち4.5%にその可能性があるという(平成24年「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児 童生徒に関する調査結果」より)。

 しかし、その具体的な症状やサポート方法を知る人は少なく「ただの努力不足だ」という間違った認識の元で苦しむ当事者もいる。理解のない環境で育てば、うつ等の2次障害を伴うこともある。こうした状況を変えるために、どのようなサポート体制を整えていくべきなのか。東京学芸大学で特別支援教育に関する講義を行いながら、発達障害の子どもたちのための発達支援事業を行う株式会社LITALICOで指導員の育成等を行う吉田有里さんにお話を伺った。

読む・書く・計算することなどに
困難を抱える学習障害

――学習障害とはどのような状態のことを指すのでしょうか。

 一言でいうと、知的発達に遅れはないけれど、学習面に著しい困難がある状態のことを指します。教育的定義によれば、以下の領域の一部、もしくは複数に困難がみられる場合、学習障害であると判断されることが多くなっています。

 (1)読む (2)書く (3)話す (4)聞く (5)計算する (6)推論する (※)