起床は午前6~7時が最適
朝は何時に起きるのがいいでしょうか。
その前に、最適な睡眠時間ですが、予防医学などを専門とする医学博士の石川善樹氏によると、個人差はあるものの、統計的には7時間程度必要だといいます。
「たとえば、睡眠時間が少ないと、脳の老化が早く進むというデータもあります。睡眠のサイクルが90分単位であるという通説もありますが、これも個人差があり一概には言えません。7時間を1つの目安としつつ、日中眠くならない程度の睡眠を心がけてみてください」
石川氏の指摘をふまえ、日本での一般的な就寝時刻を考えてみましょう。
22時就寝というのは、現実的には難しい場合が多いでしょう。夜更かししないように頑張っても、23~24時に就寝するのがやっとという人が多いのではないでしょうか。
自分の就寝時間を決めたら、そこに睡眠時間の7時間をプラスします。すると……。
23時に就寝なら、起床は6時。
24時に就寝なら、起床は7時。
ということになります。
そのうえで、できれば出勤前の準備時間として2時間は欲しいところです。
理由は、起床後の体温はゆっくり上昇するため、急激な活動は避けたいのが1つ。もう1つは、朝食の時間を確保するためです。
たとえば23時に就寝した場合、翌朝6時に起床して朝日を浴び、軽いリズム運動で体を温めた後、ゆっくり朝食をとり、8時に家を出る、というサイクルができます。ちなみに、ゆっくり咀嚼することも立派なリズム運動であり、覚醒を促すセロトニンの分泌が増すことがわかっています。
出勤時間が早い人や、通勤に2時間かかるといった人にはなかなか難しいかもしれませんが、「7時間睡眠」を目安にして、自分なりに就寝と起床の時刻を調整してみましょう。
まずは夜更かしする習慣を減らしていくことが大切です。
夜更かしは生体リズムを崩す要因になりますから、体調が悪い人は早寝することを心がけてみましょう。そのうえで、睡眠時間から起床時間を割り出すことをおすすめします。