「真っ黒な日焼け」は
ビジネスで不評
夏もお盆を過ぎると、夏休みのレジャーで日焼けをして職場に戻ってくるビジネスマンが多くなる。しかし、「真っ黒な日焼け」は、ビジネスの上では不利になりかねない。「軽い」「遊んでいる」「仕事よりも趣味を重視している」との印象を持たれない、適度な日焼けとは一体何か。
この疑問を、男性の美について詳しい男性専門エステサロン「Beaunation for Men Luxy」(東京都八王子市)の安田ひとみ店長にぶつけてみたところ、「“小麦色”の肌に憧れるビジネスマンが多い」と即答された。
同じ体型でも、日焼けすることで引き締まって見えるだけでなく、“頼りがいがある”“強い”“男らしい”などの印象を身にまとうことができる。それが自分への自信につながるのだという。
同店長によると、理想的な日焼けとは、日本人の肌の色に合った自然な焼き色である小麦色であり、かつ、潤いのある健康的な肌だそうだ。
よいイメージを持たれる小麦色の肌にするために、エステサロンや日焼けサロンでは専門家がカウンセリングを行っている。そして、個々人の肌質に合わせた強さ・時間・回数で、有害な波長の紫外線(※)を出さないランプを使ったタンニングマシンで肌を焼いていくという。
※ 紫外線(波長約400~100 nm:ナノメートル=10-9メートル)は、その波長によってUV-A(400~315 nm)、UV-B(315~280 nm)、UV-C(280~100 nm)に分類され、波長が短いほどエネルギーが大きく、動植物への有害性も強い。UV-Cは生物にとって最も有害だが、オゾン層と大気中の酸素分子で完全に吸収され地表には届かない。UV-Bも大半が吸収されるが一部は地表へ到達し、皮膚ガンや日焼けを生じさせ、しみやそばかすの原因となる。UV-Aの大半は地表に達し、肌に吸収されるとメラニン色素が生成され肌の色が黒くなるが、しわやたるみの原因にもなる。タンニングマシンではUV-Bを取り除き、UV-Aだけを照射する。