素材のストックは
「メールの下書き」が最強
素材は、いつ思いつくか、どこで見つかるかわかりません。
そうであるなら、素材のメモツールは、いつでもどこでも必ず持ち歩いていて、すぐに取り出せなければなりません。だから、スマホを使うのがベストです。
便利なメモパッドのアプリもたくさんありますが、私が素材メモに使っているのは、「メーラーの下書き」です。これがいちばん使い勝手がいい。ちなみに、私はiPhoneを使っています。
通常のメールに使っているから、常に起動している。
分量を問わず、いくらでも書き溜められる。
何についての素材なのか、件名としてタイトルを付けておける。
あとから検索できる。
スマホとアドレスを同期させれば、パソコンで見ることもできる。
必要となれば、そのままメールで誰にでも送れる。
そういうたくさんのメリットがあるからです。
メモの仕方は極めてシンプル。新規のファイルを開いて、「工場レポート」「●●の企画書」などとタイトルをつけて、思いついたり見つけた素材をそこへランダムに放り込んでいくだけ。
上の写真は、私のスマホのメーラーの下書きページです。
このように、常に大量の素材メモがぎっしりと入っています。
取りかかっている原稿の素材を出すためのメモ。
企画をランダムに出しているメモ。
翌週の取材のための質問項目を洗い出しているメモ。
講演やセミナーの項目を出しているメモ。
取材で聞いた名言。
飲んだ席やパーティで聞いた気になる言葉やキーワードなどもメモします。
雑誌の記事を書いているときには、記事の構成自体をスマホで考えることもあります。
ちなみに、ライフハック的な話になりますが、私の場合は文章以外にも、ふと思いついたこと、「あ、あれやっとかないといけなかった!」と思い出したこと、買わないといけないものなど、とにかく何でもメールの下書きに放り込んでいます。
思いついたことは、すぐに忘れる可能性が高い。だから、どんなこともすぐにメモする。
必要なら、その場で自分にメールを入れておく。
これは私の個人的な見解ですが、スマホのコンパクトなサイズは、素材を考える上で都合がいい。小さな画面に次々にメモしていくと、画面がどんどん埋まっていって、たくさん素材が出せているような気分になります。この、素材集めそのものが楽しくなるという効果が、案外、あなどれません。
書く前に、楽しみながら十分な素材を集められていれば、文章は全く苦にならなくなります。そして、「書く段階になって、もう一度素材を集め直す」という痛すぎるロスを防ぎ、迷わず速く書くことができます。
なお、ちなみに、冒頭で素材を紹介した『超スピード文章術』の前書きは3000字前後。
これを書き上げるまでの時間は45分程度でした。
「集めた素材をどう素早く文章化するか」「素材をどう並べることがベストなのか」という点については、私が23年間の中で見出した独自のノウハウがありますので、ぜひ『超スピード文章術』をご覧になって、使い倒してみてください。