タバコや酒よりも危険な座りすぎ
WHOは200万人の死因と警告!
「Is Sitting the New Smoking?(=座ることは新たな喫煙か?)」
と言われるように、今や座りすぎはタバコやアルコールより危険だと懸念され、WHO(世界保健機関)も「世界で年間約200万人の死因になる」と注意喚起しています。
皮肉にも現代人の座る時間は豊になるほど、生活の機械化と共に増え続け、誰もが気づかないうちに寿命を縮めるような行為をしています。例えば昔ならいちいち立ち上がってテレビやエアコン本体にまで歩いて行って操作していましたが、今日では操作はリモコンで行うため、立ち上がる機会を失っています。
この数年間でもスマホやパソコンに触れている時間は増える一方で、比例するように動かない時間も増えていませんか?
この深刻な事態に、2015年の秋には各国の研究者が集って初めて国際会議が開かれ、競うように研究を進めているのです。
本格的な対策も始まっています。イギリスは、世界一速くガイドラインを公表し、国民に「座る時間をできるだけ少なく!」と呼びかけていますし、世界で2番目にガイドラインを作成したオーストラリアでは、テレビCMで座りすぎ防止のキャンペーン動画を流すなど、一人でも多くの国民に気づかせようと、官民一体で必死の呼びかけをしています。
日本はどうでしょうか。これらの国と比べて日本の啓発や対策は遅れ気味ですが、昨今のテレビ番組や報道の影響もあって「座りすぎ」への意識が急速に高まりつつあります。
ただし、まだスタートラインに立ったばかりです。たまたまニュースやテレビ番組に接して、座りすぎに関する情報を知った人はまだ少数派。しかも、それらの情報に接したからと言って、座りすぎる生活習慣を見直したという人はさらに少数ではないでしょうか。
健康を守るためには、「座りっぱなしでいることは、自らを殺すこと。死に急ぐこと」くらいの気持ちで、座り方を本気で見直す必要があるでしょう。
今、あなたがすでに30分以上そこに座り続けているなら要注意です。
この瞬間にも、刻一刻と寿命が削られることになるのですから。