保証金(不動産)の額も
評価の対象?

 銀行の都合は時代によって変化します。

 最近、銀行の8割は保証金(不動産)の額も評価の対象にしているという情報を入手しました。

 そこで私は、格付を自動的に評価するソフトに保証金(不動産)の項目を追加した。

「保証金なんて関係ない」と思っていましたが、銀行が「保証金も見る」というなら、それに合わせる。
 貸すか貸さないのかを決めるのは銀行ですから、あたりまえです。

 自分たちの都合を押しつけるなんて、銀行はわがまま?

 じつは銀行も金融庁の政策が変わると、いろいろ振り回されます。

 金融庁の言うことを聞かないと、頭取のクビが飛ぶ。

 銀行は銀行で大変です。

 みなさんは、「金融庁―銀行―会社」のピラミッド構造の一番下。
 会社も間接的に金融庁の都合に合わせざるを得ない。
 それが現実です。

 金融庁の方針は、中小企業を苦しめています。
 金融庁は銀行を再編していくつかのメガバンクをつくりました。

 メガバンクは組織が大きくなりすぎて小回りが利かなくなり、地域の小さな資金需要に対応できなくなった。

 中小企業は、メガバンク化の弊害をモロに受けている。
 日本の会社の99%は中小企業で、中小企業の元気がなくなれば、日本経済の元気がなくなります。
 はっきり言って、メガバンク化は失策です。

 しかし、会社は失策が正されるのをぼんやり待っているわけにはいきません。
 むしろ厳しい状況だからこそ、目の前の現実に適応して生き残りを図る必要があります。
 社長は自社都合ではなく、銀行都合で考える。
 これが現実に適応するということです。

 ぜひ、第1回連載にある、【あなたの会社の危険度ワースト「15の死角」】をチェックしながら、『数字は人格』をカラダ中の細胞に植えつけていただけたらと思います。