中国は今後、共産党の経済への支配を強化させ、国有企業も合併等により巨大化を図る一方、引き続き金融などのサービスセクターを中心に改革開放路線を進めるとしている。

 そしてインターネット規制やスマートフォン決済の飛躍的拡大に伴う個人情報の確保により「管理社会」の色彩をますます強めていくことになろう。

 中国経済は賃金上昇などの要因により減速していかざるを得ず、外資は共産党の介入やインターネット規制等を市場活動の阻害要因と考え、進出に慎重となって行くのではないか。

 経済成長の大幅な鈍化は、所得不均衡、社会保障の不十分さ、環境問題等にまつわる国民の不満を顕在化させていく事も考えられる。言論等への強権的引き締めにも限度があると思われる。

 経済社会的混乱は共産党内部の権力闘争に繋がりやすい。

 習近平総書記が今回の党大会に際して、あえて5年後の新しい指導者を政治局常務委員に含めることをしなかったのは、自らの権力がレームダック化していくのを防ぐ狙いだと考えられる。

 今後の実績次第ではさらに5年任期延長を図る余地を残したのだろう。

 対外関係では、「一帯一路」を通じて影響力を西アジア、中東などに拡大し、大国の地位を固めていくという戦略は奏功している。

 中国にとっての最大のリスクは対米関係であろう。

 米国は貿易不均衡問題について今後、知的財産権問題を含め相当に強硬に出てくることも予想される。

 ただ北朝鮮問題で緊密な協力関係が維持されれば、米中関係の衝突といった事態にはなりがたい。

中東は宗教対立で不安定化
イラン・サウジの軍事衝突リスク

 中東では、過激派戦闘集団「IS」との戦闘が終焉していくにしたがって、新たな対立軸としてシーア派とスンニ派の宗教対立が前面に出てきた。

 とりわけ両宗派を代表するイランとサウジアラビアの両大国の対峙という事になりつつある。