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スライドでわかる!「×(かける)マーケティング」集中講座

日本ブランドのグローバル戦略に
必要なのは「原点回帰」

変わり続ける「戦術」と変わらない「本質」

山崎浩人
【第2回】 2012年2月1日
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 マーケティング3.1の具体的なメソッドについては、機会があればどこかでお話したいと思いますが、今回はゴールの一つをご紹介します。それは「その企業はどのような会社か?」を一言で表現できるようにすることです。

 一言といっても、実態をそのまま表現して「○○をつくっている会社」ということではありません。また、崇高な概念を掲げたり、どの企業でも当てはまるような抽象的な言葉でもありません。この情報大洪水時代に伝わる「シンプル」で「その企業らしい」「消費者に提供する価値をわかりやすく」表現することが重要なのです。

 この一言にたどり着くためには、市場はもちろん、その企業の中長期の経営戦略や歴史、他社の状況、消費者のインサイトといった、あらゆる情報を集める必要があります。そして、それらの情報の中から「本質的価値」を探り出していくのです。

 そうして導き出されたものを結果として提示すると、その企業で働く方々にとっては「なんだ、そんなことか」と感じる場合が多いようです。組織の中にいると気づきにくいものなのですが、本質的価値のポイントは意外と原点にあるものです。この本質的価値から、生活者が「これは自分のためのものだ」とわかる時代に適した価値表現を開発します。また、このプロセスで導かれた価値はコミュニケーション戦略や商品開発、ビジネス・リデザインの指標として活用が可能です。

 こうしたアプローチを開発した結果、ブランドが抱える課題やあるべき方向性がより明確に見えるようになりましたし、前回ご紹介した「Drive Heart」のような新しい取り組みをプロデュースしたり、さまざまな業界のブランドの今後の戦略について相談を受ける機会も増えてきました。さらに、マーケティングには時代とともに「変化している点」と「変化していない点」があることに気づくことができました。

 変化している点とはインターネットやソーシャル・メディア、ITソリューションをはじめとしたデジタル・インフラやプラットフォームの普及です。これらはコミュニケーションの構造やその手法に変化をもたらしました。今多くの人達が注目している領域です。

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山崎浩人


スライドでわかる!「×(かける)マーケティング」集中講座

数々の先進的マーケティング手法と事業の開拓を手がけてきた筆者が、「ソーシャル×ブランディング」の視点から、個人と企業、社会のこれからの成長モデルを解き明かす。インフォグラフィックス(スライド)を豊富に用いた次世代マーケティング (Marketing3.1)講義。

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