ここでは、まとめに代えて、いくつかのパターンでのハワイ暮らしへの移行のケーススタディを紹介します。それぞれのケースは、20~40代編、50~60代編と年齢別に分かれています。ここには定型的なものをあげていますが、ハワイにはどんな住み方も飲み込んでしまう優しさがあります。

50代から始める
ハワイ生活

【定年後のハワイ「半」移住を視野に入れ、別荘を購入したCさんの場合】

 そろそろリタイヤの時期が現実に近付いてきたCさんは、老後のハワイ生活を視野に入れ、自分の生活を組み直してみることにしました。具体的には、ローンも終わった1戸建てを処分してマンションに住み替え、さらに残ったお金でハワイにコンドミニアムを買う、という選択です。

 こどもたちが巣立った今、4LDKの1戸建ては、掃除ばかりが面倒です。おなじような環境にある夫婦たちが、都心のマンションに買い替え、住み替える例が目立つようになりました。

 たしかに、鍵ひとつで戸締まりできるマンション暮らしのほうが、老夫婦にはなにかと都合がいいでしょう。定年後にはハワイでゴルフ三昧を夢見るCさんは、その住み替え計画にハワイの別荘購入を組み込みました。

 自宅を約5000万円で売却、小さめの2LDKを2000万円台で取得し、まずは日本の生活を、コンパクトで快適なものにしました。そして、ハワイでコンドミニアムを購入。バス停が近いことを条件に、約2000万円のワンベッドルームを購入しました。

 キャッシュでも購入可能なのですが、金利が安いこともあり、ローンを組みました。これには所得税の節税の意味もあります。日本のワンルームに投資するよりは、ハワイのコンドミニアムのほうが楽しい、というのがCさんの考えです。ドル建ての資産を持つことは、低金利、そしてペイオフ時代のリスク分散になると考えたのです。

 今はまだ御主人の日本での仕事に脂がのっているので、まだ先の話ですが、定年後はハワイに生活の主力を移すつもりだといいます。

 好きなときにハワイに来て、リフレッシュ。定年後は管理費と生活費を年金でまかない、ハワイで暮らすというプランです。同じ年金でも、日本とハワイでは使いでに差があります。特に、ゴルフのプレイフィーの差は、現実的に大きな魅力に映ります。