◇日本企業が今後とるべき物流戦略とは?

 日本企業は今後、どのような物流戦略をとるべきなのか。結論からいえば、長期視点で、人材教育、オペレーション改善、システム投資の3つを行うことだ。

 とりわけ物流管理者の育成がキーとなる。経営の仕組みを知り、経営戦略の中での物流の重要性やシステムを理解できる人材が欠かせない。そのためには、半年ほどの期間をかけ、腰を据えて物流管理者を教育することが必要になるだろう。この人材育成がなければ、どんなに優れたオペレーションシステムを導入しても、宝の持ち腐れになってしまう。

 またオペレーションの改善においては、KPI管理とアクションプラン管理が重要となる。本当に意味のあるKPIを設定しているかどうか、継続的に注目するようにしたい。

 システム投資においても、どんなシステムがあれば、そのオペレーションを正確に進め、効率化できるかを検討できる人材が欠かせない。

一読のすすめ

 アマゾンの内部に精通した著者ならではの視点が光る一冊だ。具体的な物流戦略や最新のシステムなどを紹介しながら、アマゾンがいかにしてネット通販業界のトップ企業となったかが克明に描かれている。本書を最後まで読むことで、アマゾンのすごさを支える驚異の戦略を、より深く理解できるだろう。経営・物流に関わる方の必読書としておすすめしたい。

評点(5点満点)

総合3.8点(革新性4.0点、明瞭性4.0点、応用性3.5点)

著者情報

林部 健二(はやしべ・けんじ)

 米系ラグジュアリーブランドにてMDを経験後、2001年アマゾンジャパン立ち上げへ参画。サプライチェーン部門、テクニカルサポート部門責任者を歴任し、立ち上げからの約10年間アマゾンジャパンの成長に貢献する。その後、大日本印刷、ドコモが出資するオンラインベンチャー企業及び大手ワイン会社にてEC部門を統括。2014年株式会社 鶴を設立。欧米企業のEC事業管理手法をベースに、数々の企業にて日本のオンラインマーケットにあったEC事業運営を構築、コンサルティングを行う。
株式会社:http://kbtru.com

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