奨学金「返済不能で自己破産」に踊らされず、借りて大学に行くべき理由
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 奨学金を返済できず、本人と連帯保証人が自己破産したといった話を耳にする。確かに奨学金は多額であり、中には返済できずに連帯保証人に迷惑をかける例もあるだろう。しかし、そうした懸念を強調し過ぎ、奨学金を借りることをためらって大学進学を諦めてしまう生徒が増えるとすれば、それは問題だ。今回は、奨学金のリスクとリターンについて考える。

大学進学は生涯所得の
「期待値」が大きい

 大学に通うと、授業料などの費用がかかるが、生涯所得の期待値が大幅に増加するので、大学への進学は、「期待値が大幅プラスのプロジェクト」だ。そうしたプロジェクトがあるのに、資金不足でプロジェクトが遂行できなければ、それはもったいない。

 奨学金を借りることでプロジェクトが遂行できるのなら、ぜひとも遂行すべきだ。マスコミや大人がいたずらに不安をあおり、プロジェクトを断念させるようなことは避けるべきだ。

 もっとも、マスコミなどに対してお願いしても、実現は難しいかもしれない。「奨学金破産といった珍しいことはニュースになるが、奨学金のおかげで大学に通えて豊かな人生が送れた、といった平凡な出来事はニュースではない」という事情があるからだ。