バランスファンドの場合は、運用会社が定期的・自動的に当初のアロケーション比率をキープしてくれるので問題ありませんが、自分でそれぞれの投信を買っている場合は、比率バランスが崩れていないかを年に1~2回ほどチェックし、最適な比率に戻す作業が必要になります。この例の場合であれば、株式5%分を売って債券を5%分買います。この作業をリバランスといいます。

自分でリバランスを行うときも、価格を見て感情に流されないようにするのが大原則です。「機を見る」ことなく、あくまでも機械的に売り買いを行うようにしましょう。

メンテナンス(3)アロケーション調整

これは「残り運用期間に応じたリスク量の調整」のことです。時間が経過して残された運用期間が短くなるほど、長期運用による平均回帰のメリットは受けづらくなります。端的に言えば、歳を取るほど、大きなリスクは取れなくなっていくということです。

たとえば、35歳でリタイア後のお金を貯めはじめた当初は、株式75%:債券25%の比率でよかったかもしれませんが、40歳になったときには、残りの投資期間が5年分減っている(リタイアに5年分近づいている)わけですから、その分リスクは取りづらくなっています。

その場合は、株式を5%分売って債券を5%分買い、株式70%:債券30%に比率を変更しなければなりません。これをアロケーション調整といいます。

アロケーション調整のほうはバランスファンドでもやってくれませんが、異なるアロケーションのバランスファンドがシリーズで出ていたりもしますから、時間経過とともに株式比率の低いものへと乗り換えをしていくといいでしょう。

たとえば、35歳では「ダイワ・ライフ・バランス70」(株式比率70%)ではじめておいて、55歳のときに同シリーズの「バランス50」(同50%)に切り替えるなどが考えられます。