要約本文

【必読ポイント!】
◆40代で「キャリアの大三角形」を描く
◇3つのキャリアで「レアキャラ」になる

 40代からの人生を確かなものにするには、自分の価値を上げていくことが大事だ。つまり、自分の「希少性」を高め、ゲームでいう「レアキャラ」になることである。そのためには、身につけたキャリアを掛け合わせ、進化させていく必要がある。それぞれのキャリアが特殊なものでなくても、掛け合わせ方によっては、100万人に1人の存在になることができる。

 これを実現するための考え方として、「キャリアの大三角形」を紹介しよう。40代いっぱいで3つのステップを踏み、それらを結んでできるだけ大きな三角形をめざす。

 まず1歩目として、最初の5~10年で、ある分野の仕事をマスターする。1つのことをマスターするのに必要な時間は約1万時間だと言われる。1日7時間労働とすれば、約4年でその仕事を習得できる計算だ。どんな職種でも1万時間取り組めば、100人に1人くらいの希少性が得られるだろう。これが三角形の基点となる。

 次の5~10年では、さらに1万時間を費やし、違う分野の仕事をマスターする。あるいは、1歩目と隣接する仕事を深める手もある。1歩目が経理の仕事であれば、2歩目では財務を覚え、税理士や会計士を目指す、といった具合だ。ここまでで2点が定まり、生きていくための下地、いわば三角形の底辺が形づくられる。

 さらに、40~50代にかけて3つ目のキャリアを築こう。3つのキャリアそれぞれで100人に1人の希少性があるとすれば、掛け合わせて100万分の1の存在になれるはずだ。

◆モードチェンジを意識する

 ある調査によれば、40代半ばになると、キャリアの終わりを意識する人が半数を超えるそうだ。体力の衰えを自覚したり、成長を実感できなかったりして、仕事の意義を見失ってしまうことが原因のひとつだろう。成長の実感がないままその後の数十年を過ごす人生は、豊かだとは言えない。だからこそ、3歩目のキャリアを追求する必要がある。

 3歩目のキャリアを選ぶにあたっては、十分な試行錯誤があっていい。著者の場合は、「教育」「住宅」「介護を中心とした医療」の3つを候補に挙げ、起業したり他社に資本参加したりとチャレンジをした結果、教育分野に踏み出すことにした。

 3歩目を踏み出す前に数回体験しておきたいのが、小さな「モードチェンジ」だ。女性であれば、結婚・出産のようなライフイベントを通してモードチェンジする機会は多いものだ。一方、男性の場合、意識しないと難しい。仕事でモードチェンジができるに越したことはないが、まずはいつもの駅の1つ手前で降りて歩いてみるといった、ちょっとしたことでも構わない。40代までの間に、変化に耐えられる準備をしておこう。