7月6日、米国は通商法301条(不公正貿易慣行への制裁)に基づき、第一弾の制裁措置として、340億ドル相当の中国ハイテク関連産品を対象に25%の関税賦課に踏み切った。
これに対して、中国は農業産品を中心に報復関税を実施したが、米国はさらに第二弾となる160億ドル分の産品への25%関税賦課を早ければ月内に実施するとしているほか、10日には、中国の報復に対する対抗措置として、追加的に2000億ドル相当の産品に10%の関税を賦課する方針を発表した。
およそ2ヵ月後に、トランプ大統領が発動するかを最終的に判断するとしているが、中国はこれに対しても報復の方針を明らかにしている。
まさに全面的な貿易戦争の様相だ。
経済合理性無視の強硬策
トランプ流「取引」の真骨頂
「アメリカ第一」を掲げたトランプ流「取引外交」の真骨頂というべきなのだろうか。米国の制裁関税の実施は、3800億ドルに上る対中貿易赤字の縮小を目指すという以上の思惑を感じる。