楽天・三木谷会長への社員の本音
「三木谷さんが最大の武器」「海外事業を成功させて」

 4位の楽天・三木谷会長といえば、1997年にたった6人で会社を始めてから20年で売上高約9400億円(2017年12月期)にまで成長させたカリスマ経営者です。しかし、そんなカリスマ経営者のスピード感ある実行力によってここまで成長してきたからこそ、近い将来、後継者問題は避けて通れないと社員たちも考えているようです。

 そのほか、楽天では今、日本のECサイトでは成功が難しいと考えられている海外展開が大きな課題になっています。楽天は、スペインの1部リーグ「FCバルセロナ」と4年間約280億円でパートナー契約を結んだり、同チームのスター選手だったアンドレス・イニエスタ選手を傘下のヴィッセル神戸に32億円で獲得したりすることで世界的にも大きな話題になりましたが、そうした大胆な三木谷会長による投資も海外での認知度を上げる戦略の1つなのでしょう。

「6人のスタートアップから10000人以上規模の上場企業にまで成長させた社長には、心から敬意を表したい、学べることはぜひ学びたい。反面、このまま強い社長だけが独り歩きしてしまうと、必ずいつか後継問題が顕在化し、会社を存続させていくことが難しくなりかねない。社長以下のManagementにも、強いリーダーシップが必要」(開発部門管理職、男性)

「三木谷さんがいるから、すぐにスピード対応できる。それが強みであり、最大の武器。今後もそのスピード感で成長してほしい」(ECコンサルタント、女性)

「海外事業展開を是非成功させて欲しいです。未だにWebサービス事業害者で海外展開に目立った成功をしている企業は極めて少ないと思っており、楽天は持っている事業と資本を持って海外での成功のロールモデルになって欲しいと考えています。海外の市場状況の把握や、現地におけるロビー活動などが重要になるのではないかと思います」(開発部、男性)

 今回は、「社員が支持するIT社長ランキング」のなかから上位4社の会長・社長に対する社員クチコミを紹介しました。どの社長も社員に尊敬され、応援されている一方で、社長がいなくなったら会社はどうなってしまうのか不安視されていることがわかりました。これこそが、社員に支持される経営者の最大の悩みなのかもしれません。

(本記事はVorkers[ヴォーカーズ]からの提供データを元に制作しています)