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デジタル大変革時代 部品メーカーの生きる道

未来の事業は
メガトレンドの「整理」からは生まれない

PwCコンサルティング
【第3回】 2018年7月31日
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 変化の兆しを特定した後、メガトレンドから抽出する2つ目の洞察は「価値の変化」である。変化の兆しを契機としてトレンドに変化が起こる場合、対象事業ドメインにおいて、顧客価値に変化が発生することが多い。ここでは、変化の兆しが顧客価値に与える影響を検討する。

 トレンドの変化による「価値の変化」には、2つの種類がある。1つ目は、既存の提供価値の水準を大きく引き上げる変化である。例えば、新技術の開発などにより、既存製品の性能を大きく改善する可能性がある事象などを指す。提供価値水準の大幅な引き上げは、競争環境を大きく変化させる要因となる。2つ目は、新たな価値軸を生み出す変化である。既存の事業では求められていなかった要素が、新たな価値となる可能性がある。

 部品メーカーが「変化の兆し」と「価値の変化」を洞察することで、自社の競争優位性を高める事業を検討することが可能となる。特に、最終製品における価値の変化を踏まえて自社の部品事業を検討する場合、創造された部品は、最終製品の差別化に寄与すると考えられる。結果として、最終製品におけるコア部品として、他の部品メーカーとは異なる提案することが可能となる。(図表5)

 今回は、部品メーカーの未来創造活動における最初の取り組みとして、メガトレンドを整理し、未来に対する洞察を得る考え方を紹介した。新しい価値を持つ新規事業を創造するために、メガトレンドから「変化の兆し」と「価値の変化」を洞察することが重要だ。

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デジタル大変革時代 部品メーカーの生きる道

日本のモノづくりを支えてきた部品メーカーが、デジタル大変革時代に岐路に立たされている。これまでの製品メーカーからの発注を待つ受け身の姿勢を変え、自ら未来を想像する発想の転換と実行態勢の構築が求められるが、具体的な方法論が見いだせない。この状況を打破するためのヒントを提供する。

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