仕事や職場、人間関係がどうであれば幸せか

 上述したアンケート調査は数多くありますが、その中で比較的大規模なのは、労働省が2012~13年にかけて実施した「労働条件調査(516の設問、3万3600人の就業者から回答)」と、フランス三大労働組合の1つCFDT(民主労働総連合)が2016年に実施した「労働条件と心理的リスク調査(170の設問、組合員20万人を対象)」の2つになります。

 これに、他の調査で示された結果を重ねて「幸せな従業員像」を総合的に見てみると、「社会的倫理、存在承認、好き、笑い、チーム、信頼、自由、自主、民主、平等、フェア、癒し、カジュアル、ワーク・ライフ・バランス」というキーワードが浮かび上がります。つまり、従業員を幸せに導くための構成要素です。

 これを、筆者なりに職場・仕事・人間関係という3つの因子で整理すると、総じて次のような状態で働くことができれば、幸福度が高まるということになります(ただし、幸せの構成要素や要素ごとの濃淡は、調査対象者の職業、職位、年代等の属性により多少の違いは出ます)。

(1)職場――民主的で平等かつフェアな業務プロセスや評価システムがあり、普遍的な社会問題(地球環境、人権、社会格差等)に配慮する職場で勤働くことができる

(2)仕事――好きでワクワクする仕事を、ストレスを溜めることなく主体的かつ自由に進められる

(3)人間関係――自分の仕事を認めてくれる信頼できる上司やチーム仲間と階層の隔たりなくカジュアルに協力し合い仕事ができる