皆さんこんにちは、澤です。
最近は、ニュースなどでセクハラやパワハラの話題を目にしない日はないくらい、ハラスメントに対する世間の関心は高まり続けています。
セクハラやパワハラが起きているのはとても残念なことではあるものの、今まで隠されていた事件や実態が白日の下にさらされるようになってきたのは、良い傾向でしょう。
セクハラ、パワハラが起こる背景については、「セクハラ&パワハラ上司の衝撃的な思考回路!加害者意識はゼロだった」の回でも触れましたが、今回は「自分が加害者にならないためのマインドセット」について考えます。
日本企業にはセクハラ・パワハラの
起きやすい土壌がある
「Me Too」をきっかけに、この1年で全世界的にハラスメントへの問題意識が高まってきています。日本でもそれに乗じた様々な活動が行われていますが、本質的な部分を理解して実行されているものはあまり多くないという印象を受けています。
というのも、「なぜ起きるのか」「どう防いでいくべきなのか」についての議論が十分になされているとは思えないからです。
起きてしまった結果については大騒ぎする一方で、根本原因にまで踏み込んで改善に乗り出しているような企業や組織に関する情報はあまり出てきません。もちろん、内部的には革新的なアイデアが出てきたり、議論を尽くして改善を進めたりしいるところもあるでしょう。ただ、そのような事例が共有されることは極めてまれなので、どの程度改善が進んでいるのかは、ほとんどわからないのが現状です。
日本企業から外資系企業に転職した筆者が客観的な立場から見ると、日本企業にはセクハラ・パワハラの起きやすい土壌があることがよくわかります。
まず、多くの日本企業では新卒一括採用が行われているため、年次が地層のようにしっかり横並びで積み上がっていきます。また、日本では1年違えば先輩として振る舞ってもよいという謎の風習が学生時代からあります。そこには、「尊敬されるように振る舞う」という年長者のトレーニングはほとんどなされずに、「年次が下の人には横柄に振る舞って構わない」という非常に一方的な論理がまかり通っています。