Paspit
Photo by Yoko Suzuki

 個人データを自分の手に“奪還”するきっかけとなるのだろうか。

 ネットショッピングの購買履歴や、ウェブページの閲覧情報、位置情報、IPアドレス(おおよそのアクセス元の地域、アクセス元の企業、回線の種類などが判別できる情報)や、クッキー(サイト訪問者の個人識別情報)――。現代人はインターネットを使うだけで、実に多くの個人にまつわる情報を日々ばらまき、それらは多くの場合、グーグルやフェイスブックなどの大手ITサービス企業や広告会社に知らぬ間に差し出されている。

 この個人データを個人主導で管理するための仕組みである「情報銀行」。その制度づくりが国の旗振りの下進められているが、その第一号サービスが3日、スタートした。

 個人情報管理サービスを提供するベンチャー企業、DataSignによる「Paspit」というサービスで、グーグルのブラウザである「クローム」の拡張機能として提供される。情報銀行の実用化は世界初となる。

 Paspitは一言でいえば、「これまでユーザーが自力では制御しきれなかった個人情報の出し入れを自己の判断で管理・制御することができるサービス」だ。会員登録すると、ユーザーは現在自分が利用中のアマゾン、Yahoo!、ツイッターなどの各種ウェブサービスのログイン情報をPaspit上に用意される自分のデータ格納庫(PDS)にまとめて登録することができる。使用サービスが増えるごとにパスワードも増え、これを思い出せないなどのトラブルも増えているが、この管理を一括して行うというツールだ。さらに、例えば現状では各社がそれぞれ持っており統合できないアマゾンと楽天での購買履歴を、Paspit上で一括して管理することで、自分に本当にぴったり合った広告などの提案を受け取ることができるようになるという。