マイク・ポンペオ米国務長官は週末の北朝鮮訪問後、「大きな進展」があったと歓迎したが、それは何をもって「大きな」進展とするかによるのではないか。外交上の雰囲気はよさそうだ。気さくな様子も悪くはない。しかしまだ非核化に向けた大きな進展はない。ポンペオ氏は北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)核実験場への査察官の受け入れに大筋で同意したと述べたが、北朝鮮は同実験場を既に破壊したことを明らかにしているため、それほど有意な進展ではない。それよりも重要なのは、北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン試験場への査察官の立ち入りを認めるかどうかだろう。しかし、同試験場も査察官が到着するころには解体されているかもしれない。