米金融大手JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモン最高経営責任者(CEO)が、サウジアラビアのリヤドで今月開催されるビジネス会議「未来投資イニシアチブ」への出席を取りやめた。同国に批判的なジャマル・カショギ記者がトルコのサウジ総領事館で失踪した事件を巡っては、サウジ政府が同氏の殺害を命じたとの疑惑が深まっている。JPモルガンの広報担当は、ダイモン氏が出席を取りやめた理由や別の幹部が出席するかどうかについてコメントを控えた。世界の企業経営者が集まる「未来投資イニシアチブ」だが、今年は企業幹部が相次いで出席を見合わせている。この失踪事件を巡る疑惑は、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が進める「脱石油」改革にとって新たな逆風となっている。