アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)、モルソン・クアーズ・ブリューイング、カールスバーグといったビール会社は、気候変動のなか主原料・大麦の供給を維持するための取り組みを進めている。だが15日に科学誌「ネーチャー・プランツ」に掲載された研究論文は、そうした対策が十分でない可能性を示唆している。熱波や干ばつが大麦に及ぼしかねない影響は、ビールメーカーにとって大きな関心事であると同時に、不確定要素でもある。今回の研究によると、気候変動の深刻度合いにより世界の大麦生産量は今世紀中に3~17%減少する恐れがある。大麦の大半は飼料に使われており、ビール原料に使われるのはわずか17%程度だ。そのため生産量が減少すれば、ビール生産は不釣り合いに大きな影響を受けかねない。
気候変動でビールに打撃? 対策も不十分か
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