サウジアラビアで今週、国際的な投資会議「未来投資イニシアチブ」(FII)が開催される。ロシアやアジアの企業幹部に加え、欧米の銀行からは中堅幹部が出席するが、「砂漠のダボス会議」として創設された昨年と比較すると、世界的なスケールや華々しさが抑えられたものになりそうだ。会議をめぐっては、サウジアラビア政府に批判的だったし、多くの欧米企業の幹部が不参加を表明。サウジ経済再建を狙う同国のムハンマド・ビン・サルマン皇太子は国外からの投資誘致に力を入れているため、サウジ当局者やアドバイザーらはFIIの開催実現に向けて奔走している。今年のFIIは昨年と比較し、中東、ロシア、そして日本企業の参加者がより大きな割合を占めると見られている。昨年はムハンマド皇太子がJPモルガンや資産運用会社ブラックロックなど米企業の幹部を招き、国外からの投資を引き込む目的で5000億ドル(現在のレートで約56兆円)をかけて次世代都市を建設すると発表していた。