シートベルトについて話をしよう。具体的にはスウェーデンの自動車メーカー、ボルボのエンジニア、ニルス・ボーリンが1959年に発明した3点式シートベルトについてだ。ボーリンの開発品は企業にとって車の作り方を変える必要はなかった。単にパーツを1つ加え、ドライバーが1つ余分な手順を踏めば済んだ。しかし、シートベルトの着用はそれなしで運転するよりもはるかに安全なことが証明された。これを契機に相次いで自動車の安全性にイノベーション(技術革新)がもたらされ、今日まで続いている。米国やスウェーデンに本拠を置くオンラインセキュリティー会社ユビコのスティーナ・エレンスバード最高経営責任者(CEO)は、オンラインの安全性の未来を形作る自らの仕事に類似性を見いだしている。インターネットは速く、新しく、刺激的になったが、全く安全ではなくなり、シートベルトが必要になった。エレンスバード氏は過去10年、不要な手間をかけずにインターネットをより安全に利用できるようにするハードウエアとソフトウエアの開発に費やしてきた。
ネット被害から身を守る鍵、商品名まさに「キー」
ユビコやグーグルの2要素認証デバイス
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