ドナルド・トランプ米政権はイラン経済の心臓部を狙う制裁発動を数日後に控え、圧力強化の極めて重要な決断を迫られている。イランを世界の金融システムから締め出すため、欧州の同盟国に同調するようどこまで強く要求できるかの見極めだ。スティーブン・ムニューシン米財務長官は、ベルギーを拠点とする国際銀行間通信協会(SWIFT)について、イランの銀行を世界金融ネットワークから排除することを強制しない可能性を示唆した。米政府筋から説明を受けた複数の関係者によると、ムニューシン氏は外国政府に対し、米国が対立的な姿勢を抑えたアプローチを取る可能性があると伝えている。ただ、トランプ大統領に近いジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)など他の政府高官は、SWIFTがイラン機関の排除に応じなければ制裁を科す構えだという。ボルトン氏の見解や政権の判断プロセスについて国家安全保障会議(NSC)にコメントを求めたが、返答は得られていない。
イラン金融制裁、米政権内の姿勢に食い違い
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