米国は中国との貿易交渉に関し、強制的な技術移転などの懸念に中国政府が具体的な提案を示さない限り、再開に応じない姿勢を見せている。両国の当局者らが明らかにした。こうした手詰まり状態は、11月末の主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて予定されているドナルド・トランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談を実りのないものにする恐れがある。両国はこれまで、ブエノスアイレスで開催されるG20での会談が貿易摩擦の緩和につながることを期待していた。米産業界は首脳会談で協議が進展し、トランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税(現在は10%)を来年1月1日に25%へ引き上げるのを見送ると期待していた。関税が引き上げられれば米国の輸入業者や消費者にとって打撃となる。