台湾の電子機器受託製造(EMS)大手、鴻海科技集団(フォックスコン・テクノロジー・グループ)は米ウィスコンシン州南部に建設中の大型液晶パネル工場に中国の従業員を異動させることを検討している。米労働市場の引き締まりを受けて、エンジニアなど必要な人材の確保が難航しているためだ。関係筋が明らかにした。ウィスコンシン州は鴻海を誘致するため、30億ドル(約3400億円)の優遇税制や「パフォーマンスに基づく」支援策を約束。地元当局もさらに7億6400万ドルを上積みしている。鴻海がその恩恵の大半を受けるには、雇用や賃金、投資などの目標を達成する必要がある。同社はウィスコンシン州に100億ドルを投じて、2200万平方フィート(約204万平方メートル)の液晶ディスプレー(LCD)パネル工場を建設すると表明。工場の従業員を中心に、エンジニアやビジネスサポート要員など1万3000人を雇用する予定だ。