北米トヨタのジム・レンツ最高経営責任者(CEO)は6日、米国で不採算モデルの一部を打ち切る可能性があると表明した。レンツ氏は「あらゆる分野を精査する。利益の出る分野で競争し、ブランドにとって戦略的価値のある製品を販売するためだ」と話した。トヨタが精査しているのはサブコンパクトカー「ヤリス」など、スポーツタイプ多目的車(SUV)より人気のない低燃費車。今年はヤリスの米国販売が急減している。トヨタは米国で販売するハイブリッド車(HV)「プリウス」のモデル数を減らし、スポーツクーペやコンバーティブルといったニッチ製品も縮小する可能性があるという。レンツ氏を動かしているのは米消費者の嗜好(しこう)の変化だけではない。トヨタは2021年3月期の北米事業の営業利益率の目標を8%としている。トヨタの広報担当者は足元の営業利益率の公表は避けたものの、目標達成が困難になり得ることを示唆した。