フィリップ・クリム氏(35)はマットレスのネット通販会社キャスパー・スリープのCEO(最高経営責任者)として、実店舗の衰退を加速させるのに一役買った。それでも実店舗は50年後も生き延びていると信じている。ただし、現在とは違った形でだ。クリム氏は2014年4月にキャスパーを共同創設した。同社はたった1種類の商品の販売から始め、消費者が高額商品でも現物を下見せずに買うことを証明した。以来、取り扱う商品をマットレス3種類、犬用ベッド、寝具、寝室用家具に拡大。2017年6月の資金調達ラウンドでは9億2000万ドル(約1040億円)の評価を受け、同社の話では総額で2億4000万ドルを調達した。現在、組み立て式ベッドをオンライン販売するタフト・アンド・ニードルやテンピュール・シーリー・インターナショナルなど相次ぐライバルとの競争にさらされている。