投資家はクリスマスプレゼントとして米社債を買うべきだろうか。それに賛成する逆張り的な見方が強まっているが、やはり新年まで待つべきだろう。米国の投資適格債にとって今年はかなり不調な年となってきた。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)が11月初めに実施した調査によると、機関投資家の大半はその傾向が継続するとみているという。しかし今、一部の大胆な投資家は米社債への興味を取り戻しつつある。その主な魅力は純粋な価値にある。投資適格債の利回りは現在4.4%で、2010年半ば以来の高水準となっている。多くの債券の利回りが依然としてマイナス圏にあることを考えれば、それには抗い難い魅力がある。先週、投資適格債の魅力がさらに増した。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が利上げ終了時期の前倒しを示唆すると、米国債の利回りは低下した。世界経済の成長と株式市場の高バリュエーションを巡る懸念はあるものの、米国経済が景気後退に陥ろうとしている、あるいはインフレが急騰しようとしているという兆候はほとんどない。