かつて大抵の企業のリーダーにとっては、「経営(マネジメント)」こそが主な役割だった。企業が業務を遂行するのに必要なテクノロジーは「IT(情報技術)部門」が抱え込み、そのIT部門は競争優位の源ではなく、コストセンターとして扱われていた時代だ。だが今や、ネットワーク接続や人工知能(AI)、自動化の波が押し寄せる激動の時代を迎えた。この変化はビジネスの世界の深部にまで波及し、もはやどの会社も「テクノロジー企業」にならざるを得ない。言うまでもなく、急成長する新興企業はテクノロジーが骨の髄までしみ込んでいる。創業者または共同創業者の誰かがITの達人でなければ、そもそもこれらの企業は誕生していない。だが今では、最初のネットバブル以前に創業した会社も、非テク系企業として活動することはもはや不可能だと知るべきだ。エンジェル投資家のショーン・オサリバン氏はそう話す。同氏は「クラウドコンピューティング」という言葉の生みの親の1人だ。
すべての企業が「IT企業」になる時代へ
テクノロジーによる破壊的変化に直面する大手企業が進むべき道とは
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