これまで魚に対しては無関心だった日本の消費者が、少しずつ変わりつつある。時を同じくして旧態依然とした漁業に新しい風も吹き始めた。危機にひんした日本の「魚」を守れるか。
MSCとASC認証商品だけで構成した魚売り場「フィッシュバトン」を67店舗で展開するイオン

 「ウナギ絶滅まであと一歩、頑張りましょう!」。今年7月、「ウナギ絶滅キャンペーン」という奇妙なツイッターアカウントが登場した。ウナギの資源枯渇のニュースや、小売り・外食の土用の丑の日のキャンペーン情報を列挙してはこう皮肉った。あっという間に1万4000人ものフォロワーが付き、1万以上のリツイートを集めたこともある。これまで一般には広がらなかった水産資源問題への関心が高まっていることを示した事件だった。