テスラが生産するようなセダンタイプの滑らかなボディの電気自動車か、あるいはカミンズがインディアナ州の研究センターで試験しているのと同じようなエンジンを搭載した大型トラック。地球温暖化対策としてより大きく貢献するのはどちらの技術だろうか。正解は後者だ。理由は簡単、大抵の人はテスラの顧客ではなく、カミンズの顧客と同じように考えるからだ。テスラ車を買う顧客は金に糸目をつけようとはしない。カミンズの研究部門トップのウェイン・エッカール氏によると、テスラ車は「感情的な買い物」だが、民間のトラック輸送業者であるカミンズの顧客は「感情で買うことは一切ない」。カミンズは気候変動対策に真剣に取り組んでいるが、どのようなイノベーションを生み出したとしてもクリアしなければならない単純なルールがある。そのルールとは、1年半以内に採算を取ることだ。