欧州中央銀行(ECB)は13日、ユーロ圏の域内総生産(GDP)成長率の見通しを2018年は1.9%、19年は1.7%へと、それぞれ0.1ポイント引き下げた。巨額の債券購入プログラムが打ち切られる中で、欧州経済を見舞うリスクが浮き彫りになった。マリオ・ドラギECB総裁は記者会見で「リスクのバランスは下振れしている」と指摘。根拠として貿易摩擦、新興国のぜい弱さ、不安定な金融市場を挙げた。ECBはこの日、月内に量的緩和策(QE)を終了することも確認した。世界の主要中銀の一角であるECBが非伝統的金融政策に終止符を打つことになる。ただECBは声明で、2兆6000億ユーロ(約335兆円)相当の債券を「主要金利の引き上げに着手してからも長期間」手元に残しておくとし、影響を和らげる意向を示した。
ECB、量的緩和を今月終了 景気見通しは下方修正
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