有給休暇が取りやすい業界、取りにくい業界有給休暇が取りやすい休みやすい業界はどこでしょうか? Photo:PIXTA

 今年6月に成立した「働き方改革関連法」によって、2019年4月1日から企業には10日以上の年次有給休暇が付与される全ての従業員に対して、最低でも5日以上の有給休暇を取得させることが義務付けられます。企業側に罰則を設けることで、従業員を強制的に休ませるための施策といえますが、有休消化率の低い企業や職場においては、休みを取りやすい雰囲気づくりや、業務を属人化させない体制づくりが急務です。

 近年、ワークライフバランスの観点から、大手企業を中心に残業の見直しのみならず、有給休暇取得にも積極的に取り組む企業が増えてきましたが、実際に有給休暇を取得する人は増えているのでしょうか?

 就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営する株式会社ヴォーカーズは、「2018年『Vorkers有休消化率レポート』」を発表。Vorkersに投稿された現職社員(回答時)による有休消化率データを年次で集計し、平均の推移、そして業界別の残業時間の推移も調査しました。

※集計期間内(2012年1月~2018年12月)にVorkersに投稿された回答時現職の社員による有休消化率17万2307件を対象データとして集計。業界別平均は2018年に20件以上回答のあるもの。

有休消化率は5年連続でアップ
今年ようやく5割に到達

 まず、2012年からの有休消化率の推移を見ていきましょう。2012年、13年に41%だった有休消化率は14年から継続して2~3%の上昇を続け、14年42%、15年44%、16年46%、17年48%、そして18年は51%と5割を超える結果になりました。調査開始時の12年と比較すると、なんと10%も有休消化率がアップしていることがわかります。

有休消化率の推移