
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)がブームとなっているが、価格変動のリスクがあるなど一歩を踏み出せない人が少なくない。そうした投資初心者にお薦めなのが、大手生命保険会社が取り扱っている「積立保険」だ。そこで連載『ダイヤモンド保険ラボ』の本稿では、生保各社の積立保険の中身を詳述していく。(保険ジャーナリスト 森田直子)
「投信難民」に検討してほしい
安定的な運用ができる「積立保険」
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)がブームとなり、投資信託に興味を持つ人が増えている。だが、その一歩を踏み出せない人々である「投信難民」も少なくない。
投資信託の初心者は、まずはNISAやiDeCoの仕組みや非課税の条件とは何かを調べるところから始めるだろう。だが、なんとかスタートしたものの銘柄が多数あるため、いったいどれを選ぶべきなのか迷いがちだ。その後、投資信託を購入しても、価格が日々変動することに一喜一憂するなど、心理的な負担も大きい。
本来、投資信託は中長期の資産形成を目的とした商品であり、短期的な価格変動に一喜一憂するものではない。長期的な視点で運用することが重要となるが、価格の変動がつい気になってしまうのが人の心情というものだ。
とりわけ初心者である若年層にとって、そもそもの収入や貯金がまだ少ない。その段階で、すぐにお金を引き出せないiDeCoや、価格変動リスクがあるNISAには踏み出しにくい。こうした複数のハードルがあることで、「また次回考えよう……」という心理になる。
○NISAやiDeCoの仕組みや非課税となる条件など、基本的なことを理解するための時間がなくて踏み出せない。
○多数の選択肢があり、どの投資商品(株式、投資信託など)を選ぶべきかの判断が難しい。
○価額が日々変動することで一喜一憂してしまうなど、心理的負担が大きい。
○収入や貯金がまだ少ない若年層にとって、お金が引き出しにくい商品やリスクのある商品は使いにくい。
そんな、投資信託に踏み出したくても踏み出せない「投信難民」にとって、安定的な商品で積み立てをスタートするのに適した商品はないものか。その解決の一助となるのが、一部の大手生命保険会社が取り扱う「積立保険」だ。
次ページでは、積立保険がなぜ投信難民にふさわしいのか、各社の商品の中身を詳述していく。なおタイトルの「貯金以上、保険未満」は住友生命の商品のキャッチフレーズである。