国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まってから2年余りを経てなお、英政治家は望ましい離脱の形を巡り、合意できずにいる。今では最初の投票結果を覆しかねない2度目の国民投票の実施を求める議員が増えている。新たな国民投票を支持しているドミニク・グリーブ議員(保守党)によると、下院で投票やり直しを支持する議員は約150人に上る。野党の労働党やスコットランド国民党(SNP)のほか、一握りの保守党議員も含まれる。それでも2度目の国民投票を行う法案の通過に必要な約320票にはほど遠い。しかも、英国民が何について投票するのか明確になっていない。投票では、英国のEU離脱(ブレグジット)を決めた2016年の投票結果の取り消しを望むかを問う可能性がある。あるいは、テリーザ・メイ首相がEUとの間で合意した離脱条件を支持するか、もしくは合意なしの離脱を望むかを問うことになるかもしれない。