シリアとアフガニスタンでの駐留米軍の大幅削減とジム・マティス米国防長官の辞任という突然のニュースで、米国の同盟国のみならず、敵対する国にも不安が広がっている。米国の国防体制と外交政策が不安定な局面に入ることへの警戒が改めて強まった。マティス氏は約2年前のドナルド・トランプ米大統領就任以降から、政権の有力閣僚の1人であり、同盟国の間では、政権を安定させる要だと広く考えられていた。トランプ氏が関税や北大西洋条約機構(NATO)など、幅広い問題を巡って長年の同盟国と対立する中でも、継続性を提供する存在だと受け止められていたからだ。アジア諸国の反応はこれまで抑制的だ。一方で、仏独の高官が過激派「イスラム国(IS)」は壊滅したとのトランプ氏の主張を退けるなど、欧州はマティス氏およびトランプ氏の米軍撤収計画に対し、より率直な見解を表明。イスラエル当局者は、中東地域の安定性を巡り懸念を示している。
米軍シリア撤退とマティス氏辞任、世界に衝撃
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