トランプ米政権は2018年、関税や投資の制限、そして中国側を批判することで、不公平かつときに違法だと政権が考えている競争から、国内技術を守ろうとした。だがその一方で、技術イノベーションに関する政府独自の調査や問題意識が中国の台頭ペースに追いついていない可能性がある。米政府は補助金を中心に毎年10億(約1100億円)〜20億ドルを投じ、世界初の「エクサスケール」スーパーコンピューターの開発を試みている。エクサスケールは現在最速のものよりも少なくとも100倍速く、1秒あたり100京回の演算が可能。完成すれば近未来的な兵器の開発や脳科学研究など、あらゆる用途での利用が見込まれる。中国政府もエクサスケールのスパコン開発にほぼ同額を投じているが、米国はソフトウエアの方に注力しているため、より有用な結果を生み出すだろうとハイペリオン・リサーチのシニア・バイス・プレジデント、スティーブ・コンウェイ氏は話す。米政府はまた、中国が高い関心を示す半導体研究への投資も増やしている。
米R&D分野、政府機関の連携必要 専門家が指摘
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