4日発表された2018年12月の米雇用統計は力強い内容だったが、先月の連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ以降で不透明さを増した経済の見通しを晴らすにはほとんど役立たないだろう。FRB当局者は先月、19年の利上げ回数は2回との想定を示したが、次の動きを判断する前にしばらくは雇用、消費、投資の動向を観察したい意向を示していた。市場はFRB当局者の予想以上に景気が鈍化するとの警戒感を背景に、今年は利上げはないとみている。12月分の雇用統計は、雇用情勢が引き続き順調だった様子を示した。就業者数の前月比での伸びは31万2000人と、過去3カ月の月平均の25万4000人を上回った。求職者数の増加で、失業率は11月の3.7%から3.9%に悪化した。