コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が流行
コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が流行。エボラ治療センターで働いた医療従事者は作業終了後、体を消毒する Photo:AP/AFLO

致死率が高い伝染病として恐れられているエボラ出血熱が猛威をふるうアフリカの地、コンゴ民主共和国からエボラをはじめ感染症対策の現状や最新事情について、国立国際医療研究センター国際医療協力局から現地に「JICAコンゴ民主共和国保健省次官付顧問」として派遣されている日本人医師、仲佐保がレポートする。今回は第1回。

「終息宣言」の翌週に
再び流行したエボラ出血熱

 2018年7月25日、アフリカ中央のコンゴ民主共和国・首都キンシャサの内閣官房では、イルンガ保健大臣がコンゴ民主共和国の中央北部に位置する赤道州で発生していた、同国で9回目のエボラウイルス病流行終息を宣言した。

 スイス・ジュネーブからWHO世界保健機関のテドロス・アダノム事務局長も同席していた。その後のカクテルパーティーでは、エボラ流行対策に取り組んできた保健省のスタッフ、WHO、ユニセフ、国境なき医師団などのメンバーが、今回の赤道州でのエボラ流行が拡大しなかったことを喜び合っていた。

 まさか、翌週の8月1日に、東部の北キブ州で再びエボラ流行について宣言することになるとは、この時は誰も思っていなかったに違いない。

 私は2018年3月中旬から、国立国際医療研究センターからJICA(国際協力機構)の長期派遣専門家として、ここコンゴ民主共和国保健次官付顧問として働いているが、早速、“感染症の宝庫”と言われる、この国の保健省のエボラに対する迅速な対応に感心したばかりだった。

無力症と言われる
エボラ出血熱の特徴

 エボラウイルス病は、日本ではエボラ出血熱と呼ばれ、感染するとすぐ死んでしまう病気として認識されている。2013年から2015年にかけて発生した西アフリカでの大流行では、約2万人が感染して、その半分の1万人が死亡、世界でも世紀の大流行として、「日本でも流行するのではないか」と大々的に報道され、恐れられた疾患である。