バージニア州は普段は州の基準からみて優れた政治運営がなされている。しかし最近は、民主党のアイデンティティー政治が燃え盛っている。週末のラルフ・ノーサム知事はまるで生ける屍(しかばね)だった。医大の卒業アルバムの個人ページに顔を黒く塗った人物と白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)の衣装を着た人物が掲載されていたことが発覚したからだ。知事は自身が写っていないと述べたが、全米の民主党支持者から辞任を求められた。それでも当面は生き残るかもしれない。民主党の後任知事候補の2人も性差別や人種差別を巡るスキャンダルに見舞われているからだ。2人のうち次に控えているジャスティン・フェアファックス副知事は今週、2004年の民主党全国大会に際して女性に性的暴行を働いたと告発された。フェアファックス氏は否定しているが、告発者が6日に自ら生々しく証言する声明を発表した。ノーサム氏に辞任を求めていた民主党員らは突如として黙り込んだ。
【社説】バージニア州で炎上する民主党政治
民主党の後任候補の失態がバージニア州知事を救う可能性
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