中国の習近平国家主席と米国のドナルド・トランプ大統領は、政治手法、バックグラウンド、政策面で大きな違いがあるが、共通の問題を抱えている。それは、相手側に屈してしまうだろうという懸念が国内で深まっていることだ。習主席の特使が19日に空路ワシントン入りする直前、影響力のある共産党理論誌が習氏のスピーチを掲載した。この中で習氏は、外国の知的財産を中国国内で保護するために必要な政治的、法的改革について、譲歩しない決意を明らかにした。こうした改革は米国側の主要な要求項目だ。中国共産党の内部事情に詳しい筋によれば、同スピーチがこのタイミングで掲載されたのは、偶然ではない。習氏のスピーチは昨年8月のものだ。しかし、司法の独立という欧米的概念の導入を否定した彼のコメントは、中国が米国の圧力に屈服しようとしていると非難する人々の攻撃を封じるためのものだ。