世界貿易において1週間は長期間のようだ。今週発表された日本と韓国の軟調なデータからは、先週に発表された中国の予想外に堅調な貿易統計が一時的な増加だったということがうかがえる。これは米中貿易協議の結果よりも、すでに進行中の世界的な景気低迷に注意を払うべきだという投資家への明確なメッセージである。世界経済を楽観視している人々にとって中国と日本の貿易統計に差異があるというのは悪い兆候と言える。中国の統計局は1月の日本からの輸入が前月比2%の減少だったとしているが、日本の統計では中国向けの輸出が同期間に31.7%も落ち込んでいた。両国のデータのかい離がここまで大きくなったのは8年ぶりである。残念なのは、こうした貿易データの大きなかい離は通常、結果的に日本政府のデータにより近い数字に落ち着くことだ。2011年2月、日本と中国のデータには46.7ポイントのかい離があった。中国政府はその翌月、日本からの輸入が前月比46.5%の急増を示したと発表した。こうした例に基づくと、中国の2月の貿易データでは日本からの輸入がひどく低迷している可能性が高い。