米マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は携帯関連機器の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で新型のゴーグル型拡張現実(AR)端末「ホロレンズ2」を発表するため、バルセロナを訪れた。マイクロソフトは、娯楽やビデオゲームなど一般消費者向けの遊びではなく、職業訓練など法人向けに売り出すことで、急成長が見込まれるAR端末市場を制覇したいと考えている。ARはハイテク業界の次の主戦場とされており、「ポスト・スマートフォン時代」を制しようと、アップルやアルファベット傘下のグーグルなど業界大手からマジック・リープなど新興企業まで、多くの企業が商品開発を急いでいる。ホロレンズが成功しているのは、マイクロソフトが派手なアプリで消費者の心をつかもうとしなかったためだ。こう指摘するのはベントレー・システムズの製品出荷責任者、ノア・エックハウス氏だ。マクロソフトは、法人向けビジネスという原点からぶれることなく、コスト削減を目的とするテクノロジー投資に前向きな法人顧客をターゲットとしている。