新入社員のころ、会社を頻繁に訪れる生保レディに勧められ、半ば強引に加入させられた生命保険。子どももできたので、そろそろ見直したい。だが保険証券を引っ張り出してみると漢字の羅列で、内容が全く分からない。いったい何の保険に入ったんだろう……。
保険加入者が約8割に上る日本にあって、保険の見直しの第一歩は、現在入っている保険の内容を分析することだ。ところが、生保各社は独自の帳票を使っているのに加え、主契約と複数の特約が組み合わさった保険の中身は実に複雑怪奇。正確に分析するのは、容易なことではない。
「保険証券を手作業で分析していたころは1日がかりでしたね」
そう話すのは、全国でフランチャイズを含む約190店舗の来店型保険ショップ「保険クリニック」を運営し、2018年9月25日に東証マザーズに上場を果たした、アイリックコーポレーション社長CEOを務める勝本竜二だ。
1995年に創業したアイリックが、来店型保険ショップをオープンしたのは99年12月のこと。先述した通り、保険証券を手作業で分析するのは1日がかりの上、顧客に提案する帳票をエクセルで作っていたため、保険証券のコピーを送ってもらってから実際に顧客に来店してもらうまでに、1ヵ月半もかかっていたという。