――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  新興国市場は今年、米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派転換で押し上げられてきた。しかし、FRBのこうした政策転換は良いことずくめではない可能性がある。投資家はようやくそれに気づき始めている。  年初から最近まで、新興国市場では株式・債券・通貨はいずれも上昇してきた。MSCI新興国市場指数の年初来リターンは今も10%。昨年の損失(マイナス17%)の一部を回復している。投資家の間でリスク選好モードが強まった一因は、FRBが1月に利上げ終了を示唆したことだ。