誰にでも新入社員時代の恥ずかしい思い出や失敗はあるものです誰にでも新入社員時代の恥ずかしい思い出や失敗はあるものです(写真はイメージです) Photo:PIXTA

人は失敗を重ねて成長していく。失敗を時に叱られ、そして許されてこそ、人の成長はあるのだろう。誰にでも失敗はあるのだから、気楽に社会人生活をスタートしてほしいという気持ちも込めつつ、社会人デビューの恥ずかしい思い出を語ってもらった。(取材・文/フリーライター 藤井弘美)

今でこそ笑える
華やかなデビューにつきものの失敗談

 今年も4月を迎え、全国で新卒社会人がデビューする。在学中は露(つゆ)ほども思わない学生が多いだろうが、社会に出るというのは意外に大変である。新卒社会人を叱責・批判する常とう句に「学生気分が抜けていない」というのがあって、学生や新卒社会人からしたら「先輩風吹かせてうるさいな」と感じられる向きがあるが、先輩社会人から見れば真理以外の何ものでものない。

 入社から数年をかけて、新卒社会人はつらさ・厳しさ・理不尽さを学び、順当にれっきとした社会人として仕上がっていく。そしてその年入ってきた新卒社会人を見て「学生気分が抜けていない」と思うのである。

 学生から社会人になるということは、それだけ大きな変化が当人にもたらされるということである。この成長の過程でもっとも大変なのはやはり入社当初・配属当初であろうか。何しろ右も左もわからない、昨日まで学生だった若人が「社会人たれ」として扱われるのである。まさに「デビュー」という言葉にふさわしい戸惑いやときめき、華々しさがそこにはある。

 しかしデビューに失敗談がつきものなのも相場であって、学生気分が抜けていないくらいのピカピカの新卒であるから、失敗の度もかなり振り切った激しめのエピソードが生み出される。「今でこそ笑えるが当時は…」という失敗談を紹介したい。