日本企業には期待できないから
「就活に無関心」か「外資系企業」に

 今の就活生は、就職活動への取り組み方で大きく2つに分けられると考えています。

 1つは、外資系コンサルティングファームを目指すような「意識高い系」の学生です。基本的に彼らの多くは名門大学の学生で、就活に熱心で、情報収集をきちんとして早い時期から企業説明会などに参加しています。外資系はそもそも「採用選考に関する指針」と関係がないので、早い時期からインターンシップを行って優秀な学生を囲い込んでいます。とはいえ、そんな学生は、ごく少数です。

 一方で、大多数の平均的な就活生は、ある意味で就職活動に「無関心」です。就職氷河期には大学のキャリアセンターが主催する就職説明会やセミナーには、抽選になるほど大勢の学生が押しかけたものですが、今は企画しても集まらないといいます。「どこかには決まるだろう」と思っているので、無関心ですし、努力もあまりしないのです。

 そんな平均的な大学生の間で、特に今年あたりから顕著になってきたのは、終身雇用制などのある日本企業に“シェルターのような役割”を期待する学生が減っていること。つまり、日本の企業組織を信頼しておらず、期待しても恩恵を得られないなら、適当に就職すればいいと思っているようです。

――なぜ、このように考える学生が増えたのでしょうか。

 今年、大学を卒業する新入社員は、1996年生まれが中心です。翌97年に山一證券、北海道拓殖銀行といった大手金融機関が続々と破綻するなど、バブル崩壊の後始末が始まった頃。物心ついた時からリストラが起きており、親も雇用が不安定だったのかもしれません。つまり、最初から高度成長期に形成された日本企業のシェルター機能を知らず、親から「会社はありがたいものだ」という話を聞くことなく育った最初の世代なのです。

 一方の外資系コンサルを目指すような意識高い系の学生も、日本企業に期待していない点では、平均的な学生と考え方が一致しています。日本企業は、生産性が低く、労働時間は長く、そのわりに上司はうるさいことばかり言ってくる。だったら、最初から外資系企業に入社したほうがバリバリやれるのではないか。だから、まず外資系の一流企業に入っておけば、次のステップは考えやすいし、起業だってできると考えているのです。